letuce's room

アクセスカウンタ

zoom RSS 「みちのくの仏像」に行ってきました@東京国立博物館 本館 特別5室

<<   作成日時 : 2015/01/19 00:06   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

みちのくの仏像図録
みちのくの仏像 図録

1月14日(水)から東京国立博物館で開催されている「みちのくの仏像」に行ってきました。
この展覧会には、東北の三大薬師と呼ばれる、黒石寺(岩手県)、勝常寺(福島県)、双林寺(宮城県)の薬師如来像をはじめ、東北6県から14社寺、あわせて26躯の仏像が展示されています。

日本に仏教が伝わったのは6世紀半ばですが、東北北部に仏教が伝わったのは、延暦21年(802)坂上田村麻呂が胆沢城(いさわじょう)を建てた後で、東北地方では仏教は土地の神を取り込みながら広がったそうです。

どの仏さまも素朴な感じがして、ふだん奈良で見る仏さまとは異なる印象を受けました。
みちのくの仏像出品社寺
みちのくの仏像 出品社寺


東北の三大薬師


薬師如来坐像(勝常寺と双林寺)
福島・勝常寺(左)と宮城・双林寺の薬師如来坐像
(チラシより)

福島・勝常寺の薬師如来像および両脇侍立像(平安時代・9世紀 国宝)は、東北地方の彫刻で初めて国宝に指定されました。東京での公開は、平成12年(2000)の「日本国宝展」以来、15年振りの公開です。
奈良で修業をし、空海と交流し、最澄と論争を繰り広げた「徳一」という僧の指導の下で造られた可能性がある仏像です。
大き目の螺髪と、肉付きのよい両脇侍が印象的です。


宮城・双林寺の薬師如来坐像(平安時代・9世紀 重文)は、東日本大震災において、3月11日の本震ではなく4月7日の最大余震で持国天が薬師如来の左腕に倒れ掛かり、薬如来の左肘から左胸にかけて大きく破損したそうです。

薬師如来坐像(黒石寺)
黒石寺・薬師如来坐像 (チラシより)

図録の表紙を飾る岩手・黒石寺の薬師如来坐像(平安時代・貞観4年(862) 重文)は、目尻がつりあがっていて厳しい顔をしていますが、光背の化仏はちっちゃくて可愛いです。

この像が造られてから7年後の貞観11年(869)に大きな地震(貞観地震)がありました。なのでこの像は二度の大きな地震を経験したことになります。

脇侍の月光菩薩と日光菩薩ですが、福島・勝常寺と岩手・黒石寺とでは、腰をひねる方向が異なっています。

日光・月光菩薩(福島・勝常寺)
福島・勝常寺の月光菩薩(左)と日光菩薩
(図録より)

日光・月光菩薩(岩手・黒石寺)
岩手・黒石寺の月光菩薩(左)と日光菩薩
(図録より)

福島・勝常寺像が外側にひねっているのに対して、岩手・黒石寺は内側にひねっています。
また、岩手・黒石寺は日光菩薩も月光菩薩も右手を垂らしています。


鑿跡が美しい聖観音菩薩


天台寺の聖観音立像
横目の鑿跡が美しい岩手・天台寺の聖観音立像
(図録より)

展覧会会場に入ってまず目に飛び込んでくるのは、岩手・天台寺の聖観音立像(平安時代・11世紀)の美しい鑿跡です。
顔や両腕、宝冠を除く、像表面の大半に荒々しい横目の鑿跡が見られます。

ノミ跡といえば、円空仏を思い浮かべますが、円空仏のノミ跡は「自由奔放」な印象を受けます。
それに対して、天台寺の聖観音立像のノミ跡は、横目に整然としていてとっても美しいです。

頭上に象の頭が2つ!!


腰から膝にかけて、とってもたくましい岩手・成島毘沙門堂の伝吉祥天立像(平安時代・9世紀 重文)は、とってもいい顔をしています
両手を胸の前にあげて掌を前に向けているので、まるで「まぁまぁまぁまぁ」とやっているような感じがします
伝吉祥天立像(成島毘沙門堂)
伝吉祥天立像 岩手・成島毘沙門堂
(図録より)

頭上には、それぞれ外を向いた像の頭が二つ表されており、とても珍しいです。
伝吉祥天立像(成島毘沙門堂)
伝吉祥天立像 頭上の象
(図録より)



ずんぐりとした女神神像


女神神像(青森・恵光院)
青森・恵光院の女神神像 (図録より)

青森・恵光院の女神神像(鎌倉時代・12〜13世紀)は、頭からすっぽり衣をかぶって坐り、両手は衣の中にあり見えないため、ずんんぐりむっくりとしたシルエットが印象的です。
頬から顎にかけて、とても肉付きがよく、じっとみていたらタレントのマツゴ・デラックスさんに見えてきた


大きな十一面観音と小さな十二神将たち


下のチラシの中央に写っている宮城・給分浜観音堂の十一面観音(鎌倉時代・14世紀 重文)は3メートル近くもある巨像ですが、膝から下が短く、頭が大きいので、非常にバランスが悪い。
みちのくの仏像チラシ
(チラシより)

頭上には塔みたいなものがありますが、これはいったい何なんだろうか
図録にもこのことには触れていなかったので、非常に気になる。
宮城・給分浜観音堂の十一面観音
宮城・給分浜観音堂 十一面観音立像の頭上 (図録より)


この観音さま、東日本大震災では、安置されている観音堂は海からわずか100mほどで、観音堂がある給水分浜にも押し寄せたましたが、高台にあるため津波の難を逃れることができたそうです。


大きな十一面観音立像を見た後、振りかえると、向かいにはガラスケースに入った、山形・本山慈恩寺の十二神将立像(丑神・寅神・卯神・酉神)(鎌倉時代・13世紀 重文)が展示されていました。どれも1mに満たず、十一面観音を見た後もあってか、とっても小さく感じられました。

展覧会に出品されている像がほとんど静的であるのに対して、十二神将立像は動きがあります。慶派仏師が製作したと考えられると説明にあり、「なるほどなぁ」と思いました。

しかし、完全武装しているのに足だけは裸足の酉神には笑っちゃいました。
酉神(山形・本山慈恩寺)
酉神(山形・本山慈恩寺) チラシより


円空仏も3体ありました


仏像を作り始めてから間もない寛永6年(1666)頃に東北地方を訪れた円空が作った仏像が3体(青森・西福寺の地蔵菩薩龍楼、青森・常楽寺の釈迦如来立像、秋田・龍泉寺の十一面観音立像、)展示されていましたが、自分のよく知る円空仏とはちょっと感じが異なります。

円空仏といって思い浮かべるのは鉈で割った跡が残る大胆な仏像なのですが、展示されているのはどれも表面が平に整えられています。

説明によると、ノミ跡が荒々しいのは後期で、初期の作品は表面を滑らかに仕上げて、細かなところまで表現してるのだそうです。

どれも厚みがなく平べったい感じがしました。また、首がないんです!!
横から見ると、奥行きは15pほどしかありませんでした。
円空作釈迦如来立像(青森・常楽寺)
円空作 釈迦如来立像(青森・常楽寺) チラシより



展覧会が始まってから2日めだったせいか、それほど混んでいることもなく、ゆっくり見ることができました。
ふだん見慣れている奈良の仏さまとと雰囲気が異なり、素朴は仏さまばかりで、とても新鮮に感じました。
機会があれば、もう一度見てみたいと思います。


展覧化案内
特別展「みちのくの仏像」
会  期:2015年1月14日(水)〜4月5日(日)
会  場:東京国立博物館 本館 特別5室
     (東京都台東区上野公園13-9)
開館時間:午前9時30分〜午後5時
休館日 :月曜日
観覧料金:1,000円
アクセス:JR山手線上野駅公園口より徒歩10分
展覧会ホームページ:http://michinoku2015.jp/
東博の展覧会詳細ページ:特別展「みちのくの仏像」


展覧会と同じ名前の本(別冊太陽 平凡社 2013年)。展覧会に出品しているほとんどの仏像が掲載されています。

みちのくの仏像 (別冊太陽 日本のこころ)
平凡社
2012-09-22

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by みちのくの仏像 (別冊太陽 日本のこころ) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
「みちのくの仏像」に行ってきました@東京国立博物館 本館 特別5室 letuce's room/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる